週刊朝日とサンデー毎日で光一さんが表紙を飾っていますね。
必ず「キンキの」と付く女性週刊誌やスポーツ新聞と違って、堂本光一さんのみを取り上げてそれが当たり前というスタンスのこういう雑誌は気持ちがいいです。
ただ、朝日はカラーグラビアのみ。
サンデーはグラビアと2ページのテキスト、でしたね。
このところ、朝ドラ『エール』を見ていて、“久志”役の山崎育三郎さんに興味津々なのですが、彼が「帝劇に立つことが僕等のゴール」というような発言をされていて、改めて光一さんが帝劇に立つ意味を考えたのでした。
弱冠20歳で、座長として帝劇に立った光一さん。
多くの批判があったことはよく知られていますね。
光一さん自身も、また帝劇の方も語っていました。
そんな中で、圧倒的な集客力を示し、再び座長として帝劇に立った光一さんは、多くの批判に応えるべく、(たぶん)自分にはこれしかできないから、と、自らの肉体を使って限界に挑むことを決意したのだろう思うのです。
当時、危険な階段落ちを見たくなくて、アスリートじゃないんだから”!とどれだけ思ったことでしょう。
それでも光一さんは頑固に階段落ちを続け、フライングはより美しく、殺陣はさらに激しく、常に全力の舞台を続けながら、一方で「演出家」として舞台の進化を目指して多くの試みをしてきました。
ミュージカルの舞台に立つ俳優さんは若い頃から音楽を学び、その歌声は確かに「モンスター」といえるほどです。
こう言ってはなんですが、「歌」に関しては、井上さんの歌声を持ち出すまでもなく、光一さんはかなり分が悪い、と思ってきました。
光一さん自身も、自分の武器と弱点とをよく知って、そこから目を逸らすのではなく、一歩一歩スキルアップしながら舞台を作り上げてきました。
20年、と言いますが、それはどんなに長く厳しい日々だったでしょう。
また、そんな毎日の中にも、様々なことが起こりました。
座長としての責任を一身に負って舞台に立ち続け、カンパニーを愛し、「みんながいるから」頑張れると言い、千穐楽には大道具の『バラシ』を見たくないといいつつカンパニーの解散を何度も経験して、座長は「舞台を牽引する」座長となり、多くの方に唯一の存在として認められるようになりました。
この2020年の思いがけない出来事からの『公演中止』の決断は座長の英断だったと思いますし、その後の各劇場の対応にも、座長と帝劇の決断が大きな影響を与えたと思います。
”挑み続ける”という強い精神に支えられた「20年」が、光一さん自身を変え、「カンパニー」という理解ある仲間を育て、さらに今後の舞台の在り方を探ってゆくという、まだ誰も経験していない道へと光一さんを導こうとしているようです。
今まで、光一さんが『パフォーマー』として表現してきた全てのこと、演出家として見直し、考え、経験してきた全てのことが今後に生かされると思っています。
エンタメは今後の変わりゆく(かもしれない)社会にこそ、もっと必要とされるでしょう。
どんなふうに、どうやって、エンタメは、特に『舞台』は生き続けるのか?
大きな課題に立ち向かってゆく座長と、彼を取り巻く人々が示してくれるに違いない末来の演劇の世界が、今とても楽しみです。
自身の舞台を都度見なおしてダメ出ししてきた座長だからこそ、主演者であり演出家でもある座長ならではの視点があり、求めるクオリティーがあるでしょう。
「今」だからこそ「エンタメ」にできることを考え、実行すること。
さらに「こうあるべき」という理想の形を追求すること。
20年に渡る経験に鍛えられてきた座長だからこそ、できることがあるでしょう。
そこに、未来を築こうという強い意志があるかぎり、きっと道は続くに違いない、と思っています。
{追記}
最近報道されている手越くんのこと。
ようやく”幹部のお気に入り”故の特別扱いが減ってゆくのかも、と思えるようになってきた気がしています。これが滝沢くんの方針ならば、見守っていきたいと思います。