今回の山口くんの件について、やはりどう考えてもジャニーズ事務所の対応に問題があると思っています。
その「問題」とは事務所が責任を明確にしないところであり、「忖度」ばかりのメディアの存在であり、企業として上場さえしていない不透明な経営体質、またそれ故の「パワハラ」の存在、などです。
その点に言及したこの記事には賛同するところが多く、いくつか引用したい箇所もあります。
山口達也を除くTOKIO4人が会見へ 問題の本質は「SMAP解散」と同じだ
引用①
「ジャニーズは、仮にタレントに不祥事があったとしても、経営者は絶対に人前に出てこない。彼らを幼少期から育ててきた“保護者”なのに、不都合があると、“子どもたち”(=タレント)のせいにして終わりだ。それに追随するメディアや迎合する大人たちにも責任はあるだろう。今回のTOKIO山口の件も、SMAP解散も、問題の本質は“子供たち”に責任を負わせる体質にあるのではないか、と私は考える。」
引用②
「社会的影響力のわりに実態のわからない企業
ジャニーズ事務所は、タレントを発掘しプロデュースするジャニー氏と“実質的経営者”メリー喜多川副社長の80代の弟姉によるファミリー企業。フォーリーブスや郷ひろみなど数々の男性アイドルを売り出し、90年代、SMAPの大成功により年商1000億円といわれる規模に躍進した。ジャニー氏は独身で子供はおらず、メリー氏には一人娘のジュリー藤島副社長がいる。
「ジャニーズは非上場のうえ情報はいっさい公表しない方針。経営の透明性が確保されていないため、社会的影響力が大きいわりには、実態がわからない。親族各自の推定年収は数億円といい、総資産1000億といわれる富は彼らに集中している。それに比べると社員の給与水準は低い。タレントも言いなりで、ブラック企業という批判もある」(経済紙記者)」
引用③
「同誌が巷間噂されるジュリー派と飯島派について問うたところ、メリー氏は激昂。「私の娘が次期社長」と言い、飯島氏を召集し記者の前で叱責した。「うちの娘と飯島が争うなら私は飯島に『出て行け』と言うしかない。だって飯島は私の子供じゃないんだもの」と結んだが、完全なパワハラである。
私も以前メリー氏と事務所で対峙した経験があるが、一方的な主張をまくしたて、恫喝は数時間に及んだ。多くのメディア関係者が同様の目にあっており、事務所の力を背景に意のままにしようとするやり方は皮肉にも効力を発揮している。公共の電波を預かるテレビ局が顕著で、ジャニーズに不利益なことはタブー中のタブーだ。その理由としては番組でジャニーズのタレントを多用しているためだが、同業他社と比較しても異常なほどの気のつかいようだ。」
引用④
「また2011年、ジャニー氏の自宅に見知らぬ男が侵入した事件で私が管轄の警察署を取材した際、警察署幹部に「ジャニー氏のことで変なこと書くと、あなた大変な目に遭うよ」と“忠告”されたこともある。公権力さえも一芸能事務所を特別扱いするのかと驚きを禁じ得なかった。むろん6兆円の市場規模を持つ広告業界も同様で、出稿する企業も同類と言っていい。メディアがジャニーズの影響力を肥大化させているのである。
17年前、週刊文春がジャニー氏の少年に対する性的行為を告発した際、ニューヨークタイムズのカルビン・シムズ記者は私にこう語った。
「ひとつの企業がメディアを完全に支配していることなど先進国では絶対にありえないし、これほど深刻な問題を世間がまったく知らないというのもあきらかに異常だ。民主主義の根幹である表現の自由をおろそかにしている日本は、とても先進国とは言えない」
彼の言葉はいまだに生きているどころか、年月を経てなお重みを増している。」
今、ようやく、このようなことが公になり、注目されています。
これまで、外に出なかったことがどれだけあるのでしょう?
ファミリー企業に過ぎない「ジャニーズ事務所」は、内部の事情が不明のまま、個々の思惑のままに、やりたいことをやってきたのです。
「お気に入り」は可愛がられ甘やかされて。
もう、こうした企業に「忖度」はいらないのではないですか?
TOKIOの問題よりも、ジャニーズ事務所の存在こそが問題でしょう。