帝劇以来の「ナイツテイル」
三階席でやや遠いのですが、楽しかったです‼️
帝劇のマイ初日は、とりあえず舞台のイメージが掴めた、という感じで、場面場面の意味がよく分かっていませんでした。
皆さんの感想を拝見したり、雑誌のレポを読んでようやく分かったこともあって今回はそれなりにしっかり観たつもりです。
冒頭、シーシアスとアマゾネスの戦いがあり、その後残虐なクリオン登場。
で、騎士の話が始まる。
印象としては、井上さんが弾けていたな、と。
パラモンのやんちゃさが色濃くでていたと思いました。
光一アーサイトがどちらかと言えば落ち着いた騎士ぶりで、そのぶんパラモンの自由さが増したような。
そのバランスが歌にも出ていて、パラモンの高音がよく響いていました。
アーサイトの声が安定していて、舞台全体を常に見ている光一さんの姿勢が感じられました。
同じくセンターに立つプリンスでありながら、演じ手芳雄さん、演出家でもある光一さん、それぞれの違いが良い意味で生きているのだなと思いました。
ただ、私としては、演じ手として、そこに専念する光一さん、言わばもっと軽やかにはっちゃける光一さんを見たかった、という思いも残りました。
帝劇でのアンコールでキャストのパフォーマンスを提案したように、演出家としての視点が普通にある光一さんですから、そういう光一アーサイトを楽しめばいいのでしょうが。
女性陣の素晴しさは相変わらずで、シカさんのダンスもやはりすばらしく、戦いのシーンの和太鼓が効果的で。
強面風のシーシアスが、特にヒポリタには弱いところが妙に可愛く見えて。
梅芸では全員でのカテコで、和楽器奏者のみなさんや、オーケストラのみなさんへの拍手もあり、カンパニーの和気藹々が伝わってきました。
ラストの手拍子が長く続いて楽しかったです。
この楽しさは、キャストのみなさんのプロの技が舞台を支えているからこそなのでしょうね。
舞台は総合芸術、ということを再確認しました。
演者が常に舞台にいる、というのは演じ手としてはやりやすい、とキャストのどなたかがおっしゃっていましたね。
幕が降りることはなく、舞台は戦場、宮殿?森と同じ空間を利用して場面が変化していきます。
ですから、話が途切れることなくスムーズに進行していくのですが.
これは演出家ケアード氏の勝利と言えるでしょう。
が、観客にとっては、どうでしょう?
このような舞台構成は新鮮で、確かに驚かされます。
演出家の新たな試みが舞台で試されるのも当然です。
光一さんは、これをたとえば「SHOCK」で応用しようとするのでしょうか?
さらに他の面でも?
「ナイツテイル」が演者としての光一さんの新たなステップになって欲しいと願うのと同様に、演出家としての光一さんが、この経験をどう活かしてゆくのか、楽しみにしたいと思います。