これは、スタジオジブリ・プロデューサーの鈴木俊夫さんが書かれ「SHOCK」の感想です。
この方は滝本さんのご縁で初めて「帝劇でジャニーズを見る」ことになったのですね。
「途中で寝てしまったらどうしよう」と思っていたら、「眠気は一気に吹き飛んだ」
でさらに
「最初は米国風の、いわゆるミュージカルの味付け。そのうちに東南アジア、タイの手の動きに特徴のある踊りも入ってきて、殺陣のシーンでは韓国風のチャンバラが展開される。日本の時代劇とは違う。「間」のない殺陣なのですぐ分かる」
「最後は日本。いくつもの和太鼓が館内に響き渡って、観客を興奮のるつぼへといざなう」
「とにかく、飽きさせない。」
「これぞアジアのエンターテイメントの見本のような作品だった」
という流れから、
「この舞台の演出家・ジャニーさんが東京オリンピックの演出をしたらどうなるか。それは世界に誇れる、開会式になるに違いない」
さらに滝本さんにこう聞くわけです。
「殺陣もやりたかったんじゃない?」
もうここまで来ると何も言うことがありません。
つまり、彼にとってはアメリカ風から東南アジア、さらに韓国チャンバラから和太鼓までが詰まった”アジアのエンターテイメント”だったのです。ただそれだけ。
そういう意味では、まさに「ジャニーさんの作品」になるのでしょうね。
(ですから光一さんの演出などと言ってみても意味がないわけです。だって、いわば感心しているところが違うのですから)
「ジャニーズの舞台」ということで、ストーリーは二の次になったと思われますし、(なぜリカが殺陣なんだ?)韓国チャンバラと言ってみたり、タイの踊りと言ってみたり。
落ち着いて読んでみると、呆れ果てた内容。
まあ。ファンでもなく、初の観劇。
しかも頑固な「ジャニーズ」への思い込み。
と揃っていては仕方ないかもしれません。
最初は『感想は人それぞれ』と、さらっと流そうか、と思っていたのですが、読んでいるうちにイライラしてきました。
・・・・と同時に、おそらくこういう捉え方をしている人もいるのだろうな、と思うと、ちょっと愕然とします。
つまり、そういう人にとっては「ジャニー演出」も「光一さん演出」も一緒であって、そこに差はないのでしょう。
エンターテイメントは自由に楽しんだらいいものかもしれませんが、これはあんまりだ、とファンとしては思います。
千穐楽が終わった直後でもあり、この方に悪気はないのでしょうが、私としては「人それぞれ」とも言っていられない、苛立ちを感じたのでした。