今回の観劇で印象に残ったシーン。
2幕、病院の窓を見上げる(ライバル)
去ってゆく(ライバルに)後輩くんが傘をさしだします。
後輩くんは自分の傘をさしていて予備にもってきた傘を差し出すのです。
(ライバルは)それを振り切って去ってゆきます。
そのとき「ほっといてくれ」なのかなんなのか、いろいろな思いがあるでしょう。
コシオカは自分がさしていた傘を差し出します。
ユウマは受け取って去ってゆきます。
「おいおい、それ受け取りますか?」
「コシオカ、濡れて帰るみたいですけど?」と内心突っ込むわけです。
・・・・で、なるほど、
それが「ユウマ」なんだな、と。
自分を責めながら、ちょっと甘えている?
コシオカが濡れるな、とは考えない?
つまりまだ未熟なんですね。
コウイチは憧れではあっても、追いつき、追い抜きたいライバルではない。
そういう設定なんだと思えば、「ユウマ」に求めるものは、ちょっと違ってくるかな、と。
技術はすぐに進歩するものではないでしょう。
また、座長がパンフで言っているような「悲しみを抱えた」ユウマには見えない、と思います。
それなら、できることはこれも座長が言っていましたが、「エネルギーを爆発させること」でしょう。
「到達点」と言う前に、もっと全力で汗をかき、自分の殻を打ち破ることでしょう。
今の「ユウマ」の若さのエネルギーを、もっと舞台にぶつけたらいい。
せりふをうまく言うことでなく、気持ちを表したらいい。
舞台に納まるのではなくはみ出したらいい。
(かつての「ヤラ」の体中から湧き上がるようなエネルギーを思い出します。でも、あまり好きではなかったのは個人的な思い)
あと一週間、ユウマの全力がどれほどのものか。
見せてもらいたいと思っています。